和歌山市から来られた山中壱子さん(59歳)は、平成30年11月3日に右側の上下の奥歯がのたうち回るほどの痛みで苦しみます。
A歯科で診察を受け、右上の神経を抜くことで痛みは治まります。しかし一月ほどで再発するが歯根の治療で痛みは治まる。
平成31年1月に入ると、以前神経を抜いた、今度は左奥歯が痛み出す。
歯科医は抜歯せずに抗生物質・ロキソニン(解熱鎮痛消炎薬)で耐えるように強く指導されるが、結果、胃潰瘍になり、その影響か、狂うほどの頭痛・下痢に見舞われる。
そして後頭部に痛みが出始めました。
歯科医を変えてB歯科を受診、上奥に親知らずが隠れているので、その影響があるのではと抜歯をすると、頭痛も暫く治まりました。
暫くB歯科に通院すると、以前レントゲンで指摘されていた「左下の歯の神経」を抜くと大分すっきりとしたが、また痛みが再発。
B医師は「これはおかしい」と県立医科大学の歯科を紹介されて受診するが異常はないと、脳神経外科に回されMRIを撮るが異常はなく、脳神経内科にも回され「三叉神経痛」ではないかと言われ「リリカ」を処方されるが、フラフラしてしまい服用ができず、そして「心療内科」に回されて、ルジオミール(抗うつ薬)を服用すると痛みが治まりました。
5月に入ると痛くなったり消えたりを繰り返すので、C歯科に転院するが、痛みがとれないことに、医師が不機嫌になったので、Ⅾ歯科に転院受診して、今までの経過を話し、歯根の治療を受けることで2か月間は痛みが治まる。9月に入ると歯も頭痛も出てきたので大阪歯科大学付属病院を受診、検査を受けるが定かな診断名はなく、三叉神経痛かもしれないということであった。
はっきりしない診断名に、三叉神経痛について考えたことがなかったので、ネットで調べ、事の重大さに眠れない日々続く中、高橋健康指導センターの体験談にたどり着く。
早速予約を入れ、その間に和歌山日本赤十字病院、漢方内科を受診して漢方薬を処方され服用すると楽にはなったが、抜歯した左右の歯が痛み出してきた。
11月19日より当センターで10回の健康指導を受ける。
この10回の健康指導を受けることで、服用していた次の7種類の薬はすべて服用を中止したが、症状は全て治まりました。
血圧の薬 ロサルタンK錠50mg ドキサゾシン錠0.5mg
神経の薬 ルジオミール10mg
歯痛の薬 ツムラ立効散 110番
頭痛の薬 クラシエ 五苓散料 3錠
三和 葛根加ジュツ附湯 2.5g
膀胱炎対策 腎仙散 (試売)
壱子さんの様々な症状は、どのような原因で発症したのでしょう。
壱子さんは54歳まで県立の特別支援学校で教師として勤務をしていました。
この間に車の追突を2回受けて「むち打ち症」になり、また、生徒に不意に飛びつかれて「腰痛」に見舞われることで、肩こりや首の痛みに苦しみ、突発性の頭位めまい症で倒れたこともあります。
平成26年頃からは更年期障害による高血圧症、倦怠感、膀胱炎など体調が優れない状況におちいり、特別支援学校を退職して療養を心がけますが、平成30年11月からくだんの症状で1年間苦しみました。
壱子さんの様々な症状は、私の主張する「骨盤の歪み」に端を発しているのです。つまり、歯の痛みや頭痛は三叉神経痛ではなく、体の歪みが引き起こした・肩こり、首の張り・咀嚼筋の過緊張など・体全体の過緊張がもたらす不快な刺激が「頭部」を圧迫して「頭痛」を引き起こし、また「歯茎」を強烈に刺激して、歯の神経(歯髄)を圧迫することの痛みと、歯茎の炎症を誘発して痛みを引き起こしていたと考えることができます。
その証拠に、歯科で歯の炎症や神経を抜く手当を受けると、暫くは痛みが改善することから、そのように考えることができますが、根本原因を改善することがないがために、痛みが治まるのは一時的でしかなかったのです。
ここで壱子さんの体の歪みを見てみましょう。
壱子さんは骨格のイラストのように背骨が曲がり、顔も傾いています。
骨盤模型の赤線の上が「腸骨」ですが、左が右に比し、これだけ歪んでいます。
「坐骨」で見ると逆に、右上がりになっていますから、左右骨盤が捻じれた状態になっており、骨盤の動きは非常に低下した状態ですから「骨盤内臓神経」の働きが低下しているので「膀胱炎」に侵されるのです。
この一年間、歯が悪いと考え歯科を4件回り、解決ができないことから和歌山医科大学付属病院では、脳外科・脳神経内科・心療内科に回されるが、診断名はつかず「もしかしたら三叉神経痛かな!」ということでした。
大阪歯科大学付属病院も受診しますが「三叉神経痛かな!」という同じ診断でした。
唯一「和歌山日本赤十字病院」の漢方内科の医師は、経過を聞いた後で「三叉神経痛」ではなく、歯の治療などによる神経の問題ではないかと話したそうです。
「三叉神経痛と三叉神経痛もどき」の違いは、三叉神経痛を発症する体質であるか、そうでないかの違いでしょう。つまり、三叉神経痛を発症し易い遺伝子の問題と推測します。
壱子さんは、三叉神経痛の痛みを改善する「テグレトール・リリカ」を服用しても全く効果がなかったと言っていますから、三叉神経痛ではなかったのです。
その証拠に、あれだけの苦痛や症状が、10回の私の手当・指導で消えてしまったっからです。
と言っても、三叉神経痛も数回の手当てで克服した方は大勢おられますから、これらの症状を克服するには、歯科でなく脳神経科でなく、体の歪みを正す、私の指導法が一番的を得ているということです。
西洋医学は素晴らしい医学ですが、三叉神経痛や三叉神経痛に似通った症状は、苦手な分野であるということです。
つまり、身体が発する「神経痛」という病は、骨盤に端を発した体の歪みがその根本原因であり、痛み止めの服用をして効果があったとしても、根本治療ではないがために、「身体は悪い方向に転げ落ちているため」痛みが再燃してくるということなのです。
痛みから逃れたいがために薬を服用しても、効果が上がらないことから薬の数が増え、その副作用から更なる不快な症状に見舞われ苦しむのが実態です。
そのような手当てに没頭していると、再起不能な精神病患者として不毛な生涯を送ることになるのです。
現代医学に「骨盤の歪み」「体の歪み」を診る診断法が存在していない事実を、視野を広めて認識して欲しいと願わずにはおられないのです。
話を変えますが、中山壱子さんは今回、夫の豊さんと一緒にお見えになりました。
豊さんは平成27年5月に心臓のパイパス手術を受けました。
冠動脈3本が修復不可能とのことで、両足の静脈を移植する手術を受けたそうです。
手術は成功したのですが、それ以降「足のこむら返り・足の冷え」にずっと悩まされてこられたことから、今回一緒に手当てを受けられました。
豊さんの歪みを見てみました。
Aは身体が左に傾斜しています。
Bの上は左腸骨が上がっています。下は坐骨ですが左上がりです。
Cは両足の長さですが、左が短くなっています。
よって身体が左に傾いているのです。このような骨盤の歪みは、骨盤内仙腸関節の歪みですから、この歪みを正すことが先決です。
Aは整っている骨盤ですから姿勢がきれいです。
Bは仙腸関節が亜脱臼を起こすことで、その影響が背骨など上半身に歪みが生じるのです。
歪んだ骨盤での動きは、骨盤周辺の筋肉群を緊張させ、更に両足の筋肉群に無理な負担がかかることで、下肢の筋肉が硬くなり毛細血管を圧迫することから、下肢の血流が悪化して、こむら返りや下肢の冷えが誘発されるのです。
豊さんは若い時より「ギックリ腰」によく見舞われたとのことで、今も腰痛があるとのことです。
6回の私の指導で、こむら返りも冷え性も腰痛も改善しました。
体の歪みは、腰痛や変形性膝関節症・肩の痛み(50肩もどき)・猫背などを引き起こす根本原因です。
近年はMRIなどの検査機器が発達して、症状の原因を突き止めてくれます。
この時医師は、これほど悪い状態なのだから、薬を服用しなければ治りません。或いは手術しか方法はありません。
自然には治りませんと言われることが多いのです。
しかし、医師は自分が学んだ範囲の中で、そのように結論づけるのです。
しかし、現代医学以外の方法も存在しているのです。
私の整体を中心とした三叉神経痛などを治癒に導く指導法を医師は「あざ笑うでしょう」。しかし、現実は治癒している人が大勢いるという事実は確かなことなのです。
この現実を直視できなければ、病院や整骨院にせっせと通院しても解決は程遠いのです。
体調が悪くなった時に大切なことは、症状を抑えることに汲々としないで、身体を健康に導く「根本療法」を併せて行うことが肝要なのです。
「人間に共通な病は無知である。知恵こそ凡ての病を救う唯一のものである。
釈迦」
令和2年1月4日 高橋健康指導センター 高橋 純一